とてもステキで小さくて、期待に満ちあふれた不安な未来

電話ボックスを見た。

とても久しぶりに。

単にこれまで見逃していただけかもしれない。
けれどやっぱり珍しいなと思った。

だからついつい写真に収めてしまった。

その写真を撮るのに使ったカメラはといえば、もちろんカメラのついた携帯式の電話で、つまりは今どきのスマートフォンなんだから、電話で電話を撮るという不思議さに技術の進歩を感じた。


そうやって技術の進歩について考えていると、これから先のさらなる進歩が期待できて、いったいどんなステキな未来が待っているんだろうと、この先の世界がとてもステキなものに思えてきた。

きっと、とんでもなくすごい世の中になるに違いない。

あれほど大きかった電話が今では片手に収まるほどに小さくなり、ポケットに入れて持ち運べるようになったし、パソコンですら小さく薄く軽くなり、カバンに入れて簡単に持ち運べるようになった。

もしかしたら世の中のすべてのものは未来に向けてどんどんと小さくなっていくんじゃないだろうか。それが進歩のわかりやすい形なのかもしれない。

そんなことを思っていた。

ところで少し前のこと・・・

後輩の女性から「先輩って人としての器、小さいですね。なんならどんどん小さくなっていってますね」と言われたけれど、それも進歩のせいなんだろうか・・・。

いや、たぶん違うんだろう。

さっきまでステキなものに思えていた未来が急に不安なものに思えてきた・・・。

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