オノマトペぺろぺろ

B!

日頃から英語を勉強している。

便利な時代でスマホさえあれば英語のラジオでもなんでも簡単に聞ける。

昔は参考書を買ってきて、付属のCDを一生懸命聞いていたけれどそんなの今は必要ない。

いつの間にやらステキな時代になった。

さよなら『家出のドリッピー』。
もう君は家を出る必要がないんだよ。

【家出のドリッピ-】

シドニィ・シェルダンが日本人の英語初心者向けに書き下ろした英語学習用の物語。簡単な英語文法、英単語を使った物語から始まるため、聞いているうちに英語を覚えることができるというもの。英語教材。主人公のドリッピ-が家出をするところから物語は始まる。

さて、そんなわけでスマホで見つけた英語のラジオ番組が面白そうだったので聞いてみた。

日本に住む外国人達が日本についての“不思議なこと”を英語で語るというもの。
特に日本語のオノマトペが不思議だと話している。

【オノマトペ】

自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音で象徴的に表した語。音象徴語。擬音語・擬声語・擬態語など。カタカタ、コトコト、ズルズルなどなど。

なるほど、カタカタコトコトか・・・確かに英語にはそれが少ない。

そのせいで彼ら・・・

『ドキドキ』やら『ヨロヨロ』なんかの言葉が珍しく、その意味を知るだけでワクワクしてしまうらしい。

そんな中、アメリカ人がオーストラリア人にクイズを出し始めた。

「ミシミシの意味は?」だとか。
「エッチラオッチラの意味は?」だとか。

いや、エッチラオッチラってなかなか使わないし、そもそもどういう意味?

まぁいい。

そうやって問題を出し、その後答えを知ってはキャッキャッ言ってはしゃいでいる。

そんな中で出てきた問題が・・・

「レロレロの意味は?」

だったから、いやいやそれを出すか・・・と驚いた。

案の定オーストラリア人は答えがわからずオロオロとしている。
で、ヒントをくれとヤキモキしながらせがんでいる。するとアメリカ人・・・

「じゃあまずはその言葉をできるだけ速く言ってみて」

とヒントなのかなんなのかわからないことをニヤニヤと言う。

で、素直なオーストラリア人・・・

「レロレロレロレロ」とマイクを丁寧に舐めるかのように指示に従いレロを繰り返す。

けれどアメリカ人・・・

「ダメダメ、もっとたくさん!そしてもっと速く!」

と急に厳しく指導し始める。
それでも真面目なオーストラリア人・・・

「え、レ、レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ・・・こ、こう?」

と戸惑いながらも舌の根元が痛くなりそうなくらいにレロレロ言う。

なのにアメリカ人ときたら・・・

「いやもっとだ!もっと速くだ!」

え?どうしたこの人?
急にイカれた?

けれどオーストラリア人・・・

「え・・・レ、レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ・・・」

・・・。

なんだ、こいつもイカれてるのか・・・。

ってゆーかいったい何を聞かされているんだ?
急におかしな人間関係見せられても受け止めきれない。

そうして急速に興味を失った自分はシュクシュクとラジオのスイッチを切った。

あ、粛々はオノマトペじゃないか・・・。

どうもすいません(ペコペコ)。

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